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2009年10月30日(金)経営方針説明会/第2四半期(中間)決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文

これが、その両者を同じ時間軸である、発売後20週間までの推移で比較したグラフです。
日本では、発売が12月と商戦期のまっただ中でしたので、販売ペースはWii Fitにちょっと追いついていませんが、アメリカやヨーロッパの出足は、非常に順調に推移していたWii Fit を上回るペースであることがわかります。
それでも、Wiiスポーツリゾート発売後もWiiハードの販売がそれほど伸びていないということで、昨年の有力タイトルのようにはハードを牽引していないのではないかという見方があることもお聞きしています。


これは、クラブニンテンドーで、ハードとソフトが同週に登録された場合に、ハードがそのソフトによって牽引されたと解釈して算出した、発売時以来の累計の本体牽引率です。
これらの牽引率は、最初のうちは低めに出るのですが、だんだん高くなることが普通です。以前に、6週間から8週間経たないと牽引効果は目に見えては現れてこない、ということをお話ししたことがあったと思いますが、では、Wiiスポーツリゾートがどうなっているのかクラブニンテンドー調べのデータをお見せします。


これが、各地の牽引率です。この3〜4週間は、Wiiハードの値下げがあったことも影響している可能性があると思いますが、アメリカやヨーロッパでは、8週目以降、牽引率は上昇傾向にあり、日本でも直近は牽引率が高まっていることがわかります。
これを昨年の有力タイトルであるマリオカートの牽引率推移と比べてみたいと思います。


すると、こんなグラフになります。
発売時点でのハードの普及台数も異なりますので、単純に比較はできませんが、マリオカートと大きく遜色ないレベルで本体牽引率が推移していることがおわかりいただけると思います。
では、Wiiにとって最強の本体牽引ソフトだった初代Wii Fitとも比べてみます。


このようになります。
さすがに初動時の本体牽引はWii Fitの方がかなり強いです。これは新しいお客様をそれだけ獲得できたことかと思います。しかし、だんだんと近い水準となり、部分的には追い越している週もあるということがおわかりいただけると思います。
これらの推移を見て、Wiiスポーツリゾートについては、期待通り、順調な推移をしており、今後も長く売れ続けるであろうということ、そして、本体をこれから年末商戦期に大きく牽引する役割を果たすであろうことが期待できる状況であると感じます。


では、発売されたばかりのWii Fit Plusはどうなのか。
日本とアメリカで、10月初旬に発売されました。
ちなみに、ヨーロッパでは、本日発売予定となっていますので、まだ実績はありません。


まだ発売から間もないですが、これが、現時点での日米の販売の推移です。
日本の方が出足がいい状況ですが、これは、発売前から、TV宣伝による告知を徹底していたことによって、既にWii Fitをお持ちのお客様がソフト単品を多くお買い求めいただいたことによるものです。日本では、全体の約8割がソフト単品です。
一方で、アメリカの場合は、発売後からTV宣伝を始めたという事情があるため、初動は少しスローです。全体の6割弱が単品ソフトと考えてください。
その一方で、バランスWiiボードの同梱版の販売数だけを見ると、アメリカが上回っています。お客様からは、大変高くご評価いただいているようですので、今後、商戦期のピークに向けて、販売を加速させていきたいと考えています。


では、本体牽引率はどうなのか。
この販売の中で、ソフト単体は、当然従来のWii Fitをお持ちの方がお買い求めですから、本体牽引率は、ゼロに非常に近くなりますが、この牽引率は発売4週間のバランスWiiボード同梱版の本体牽引率です。ご覧いただいているとおり、非常に高い水準になります。


初代Wii Fitと比較しても非常に高いレベルにあります。
これから商戦期に向かって、重要な役割を果たすことが大いに期待できるのではないでしょうか。


次に、少しDSについてお話ししようと思います。レイトン教授シリーズは、DSの人気ソフトとして定着しましたが、そのシリーズ最初の商品である「レイトン教授と不思議な町」は、アメリカ、ヨーロッパでは、任天堂が販売を担当しました。上が日本版のパッケージ、左下がアメリカ版、右下がヨーロッパ版です。その売れ方が非常に面白い結果になったことを、7月の決算説明の際にお話ししましたが、そのアップデートをさせていただきます。




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