製品の魅力を視覚化する製品の魅力を視覚化する

実際にゲームをプレイして魅力を探る

私が所属するグループの主な仕事は、お客様の目に多く触れるパッケージやロゴのデザインです。製品の魅力をお客様に正しく伝えるため、アイデアや工夫で視覚化します。
製品のパッケージやロゴをデザインするときは、ゲーム開発者の思いやこだわりをヒアリングしたり、実際にゲームをプレイしたりして製品の情報を集めながら、想像力を働かせて制作しています。
私は入社してから、今のグループに配属された後、先輩の仕事の手伝いからはじめて、仕事の経験を積んできたタイミングで、『Xenoblade3(ゼノブレイド3)』のデザイン制作を担当することになりました。

まずは、製品理解のため、「ゼノブレイド」シリーズの過去作をプレイしたり、評判を調べたりすることで、ストーリーやキャラクターの魅力、あそびにつながる広大な世界などが、多くのお客様に支持されているゲームだと理解しました。それと同時に、お客様の期待を裏切らないような制作をしたいと、気合いが入りました。
そして、開発中の『Xenoblade3(ゼノブレイド3)』であそび、最新作の魅力を自分の目で探し求めることにしました。

自信を持ってお客様に喜んでいただけるデザインを目指して

今作のビジュアルとロゴをデザインするうえで大事にしたことは、「ゼノブレイド」シリーズ3部作の集大成として「過去2作との関連性」を持たせることです。
また、シリーズ最新作であることを明確にするために、「今作ならではの魅力(独自性)」も、デザインで表現する必要がありました。

ロゴのデザインにおいて、注目したのはこの世界の人々が弔われるときに出る「光の粒」です。ゲーム中では印象的なエフェクトとして扱われています。そのエフェクトをロゴの意匠として使用することで今作のストーリーの根幹にかかわる部分である「命の儚さ」を表現しました。

ビジュアルのデザインにおいては、ゲーム開発が制作したコンセプトアートをもとに、過去2作のパッケージにも描かれている「機神の大剣」と「巨神獣」という巨大なオブジェクトを組み合わせることにしました。
『Xenoblade3(ゼノブレイド3)』は1作目と2作目が交わった「アイオニオン」という世界が舞台の物語です。過去作との関連性を表現すると同時に、このゲームのスケールの大きさを表現できたと思います。

また、それらをより象徴的に表現するため、手前に6人の主要キャラクターを配置し、その影をあえて放射状に描くことで、見る人の視線が中央の巨像たちに向くことを考えてデザインしています。

ゲーム開発が制作したコンセプトアート
完成したビジュアル

大枠のデザインの方向性が見えてきた段階で、ビジュアルで伝えたいポイントに齟齬がないか確認するため、ゲーム開発チームはもちろん、営業部門やプロモーション部門にも共有し認識を合わせました。その後、完成したラフデザインをもとに、一緒に開発しているモノリスソフト社で緻密なCGイラストに仕上げてもらいました。

最終的にはお客様にご納得いただけるデザインができたのでは、と思っています。この仕事の魅力は自分が考え抜いて制作したものが、世界中の多くの人の目に触れ、手に取っていただけることに尽きると思います。
またパッケージだけでなく、関係部門と協力しながら店頭冊子やグッズ、イベントなど幅広い媒体のデザインも担当しました。
それぞれ、どうすればお客様に伝わるのかを想像しながら制作することは、とても楽しいです。

実際に店頭でパッケージを手に取ってくださるお客様の姿を見たときはとても嬉しかったですし、今後もよりお客様に、製品の魅力を伝えられるものを制作できるよう、こだわりを突き詰めていきたいと思いました。

社員略歴

永井企画制作部/2021年入社
2021年「デザイン系」入社。
入社後は、「Nintendo Magazine」(夏と冬に発刊している店頭用冊子)の制作、Nintendo Switch『Xenoblade3(ゼノブレイド3)』アートワーク(2022)、Nintendo Switch『ベヨネッタ オリジンズ: セレッサと迷子の悪魔』アートワーク(2023)などに携わる。

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