覚悟を決めて手を挙げる覚悟を決めて手を挙げる

冒頭コースの地形をデザイン

キャリア採用で入社してもうすぐ1年というころ、私は地形デザイナーとして『リングフィット アドベンチャー』の開発に関わることになりました。フィットネスとアドベンチャーゲームを融合させたとても挑戦的なタイトルなのですが、開発が進む中で、「誰が冒頭コースの地形デザインを担当するのか」という話になりました。

冒頭コースはゲームの印象を左右する重要な場所になります。それに加えこのゲームでは「リングコン」という、これまでになかったコントローラーを使ってプレイするので、チュートリアルが必要になるだけでなく、冒頭で気持ちよさやワクワク感を表現できなければプレイヤーは早い段階で投げ出すかもしれません。大変な仕事になることは分かっていたのですが、私は覚悟を決めて手を挙げ、冒頭コースの地形デザインを担当するという重責を担うことにしました。

自分が想定したとおり、冒頭のコースは「新しいゲームとして印象的な地形でありながらもチュートリアルの邪魔をしないシンプルな地形にする」という、とても難しい問題に直面し、何度も作り替えることになりました。チュートリアルとして必要な情報を伝えるためには、どのくらいの距離を走るのが適切なのか? 地形が遊びの邪魔になっていないか? 何度も相談しながら時には自分で走り、感触を確かめながら開発を進めていきました。

広い空間を魅力的に見せるには

はじめに作ったスタート地点は、岩に囲まれた入江のような場所にしたのですが、最初に遊ぶ地形としては印象が薄いように感じましたし、プレイヤーにはまず、冒険する世界が広いことを感じていただくのが大切だと思いました。そこで開放感のある魅力的な空間に見せるにはどうしたらいいのか考えた結果、スタート地点は閉鎖的な森林からはじまり、しばらく進むと開けた空間が広がる設計にすることで、広大な平野を際立たせることができました。

さらに、森林を進むときは緩やかな上り坂にして、森林を抜けて広大な平野を見せるときには下り坂にすることで、左右だけでなく上下方向にも視界が広がるようにコントロールしました。

森林から始まるスタート地点

森林の先にある広大な平野

また、体を動かしながら遊ぶゲームなので、細かいものを画面に映してもハッキリと認識できないことがありました。そこで、できるだけ情報量を減らしながらも、安っぽく見えない魅力的なデザインになるように、何度も何度も調整を行いました。私は、写実的な情報量の多い地形を制作する機会が多かったので、情報量を減らした地形は自分にとってとても大きな挑戦でもあったのです。


そもそも転職したときは、自分がチームのメンバーに受け入れてもらえるのだろうかという不安でいっぱいでした。でも、同じ空間で一緒に働きだすとその不安はすぐに安心に変わり、これまでの経験を活かせる仕事を多く任せてもらうことになりました。
自分から手を挙げることで、とても重要な仕事を任せてもらうことができ、またその期待に応えようとしたことで、最後まで走りきることができたのだと思います。

社員略歴

遠藤 和幸

遠藤 和幸デザイン系/2017年 入社
2017年にキャリア採用で入社。
Nintendo Switch『スーパーマリオ オデッセイ』(2017年)をはじめ、Nintendo Switch『スーパーマリオメーカー2』(2019年)、Nintendo Switch『リングフィット アドベンチャー』(2019年)の各タイトルで、地形の3DCGデザイナーとして関わる。
職種