5. クイズのように知識を競うゲームでなく

岩田

こうして約3年間の血と汗と苦闘のすえに
ようやく『安藤ケンサク』が世に出ていくわけですが、
最後にこのソフトのオススメの言葉をいただきたいと思います。
まずは油井さんからお願いします。

油井

わたしの子どもはまだ幼稚園を卒園したばかりなんですが、
そこで出会ったお母さんたちの話を聞いてみたところ、
Wiiを自分から積極的に遊んでいらっしゃる方ばかりでは
ないようだったんです。
でも、今回の『安藤ケンサク』は
そんな方々にも家族みんなで楽しんでいただけると思いますので、
ぜひともみなさんに遊んでもらいたいと思います。

岩田

それでは征矢さん、お願いします。

征矢

油井と同じようなコメントになってしまうのですが、
『安藤ケンサク』がある程度かたちになったとき、
「これって実は老若男女に楽しめるんじゃないか」
と思ったんです。

岩田

年齢や性別、ゲーム経験の有無を問わずに
誰もが楽しめる遊び、なんですね。

征矢

はい。本当に誰でも楽しめます。
とくに今回は、言葉を使ったゲームですので、
人生経験がそのまま反映されるようなところもあると思うんです。
だから、けっこうお年を召した方とかも有利だと思います。
ある意味、人類の総意というか、
みんなの考えをまとめたものを解いていきますので、
きっと老若男女を問わずお楽しみいただけると思います。
それに、今回は検索という、
インターネットという皮をかぶってはいるんですけど、
そんなにデジタルしたものではなくて、
実際にゲームをプレイするときに考えるのは、
世間の話題、考え、発想など、「人」についてであり、
実はとてもアナログな要素が多いんです。
匿名希望さんのツッコミも入っていますし。
そういった、人間味あふれるところも
楽しんでいただければと思います。

岩田

はい。それでは最後に西村さん、どうぞ。

西村

いま征矢さんが
「インターネットという皮をかぶっている」とお話されましたけど、
Wiiがインターネットにつながっていなくても
遊べるゲームだということを、まずお伝えしたいです。
そして願わくば、検索にちょっとでも興味を持ってもらって、
身近に感じていただけるようになるとうれしいですね。

岩田

検索のことに詳しくなるソフトでもあるんですね。

西村

はい。それからこのゲームは、
クイズゲームのように知識の量を問うものではなく、
言葉を選んだり、組み合わせるだけの
誰でも遊ぶことのできる、
これまでにないゲームになりましたので、
ぜひ多くのみなさんに遊んでいただきたいと思います。

岩田

単に何をどれだけ知っているという知識だけじゃなく、
世の中の人がどのように行動し、
どんなことをたくさん知りたいと思うか、
そういった総意みたいなところに気づくことが
このゲームでは大事になるんですね。

油井

はい。ですからクイズゲームで悔しい思いをしている人は、
リベンジに使っていただければと思います。

岩田

なるほど(笑)。
それでは、わたしからもひとつ。
任天堂はDSやWiiの発売の少し前から、
“ゲーム人口の拡大”を会社のスローガンにしていました。
それは、「年齢性別、ゲーム経験の有無を問わず、
誰もが楽しめる商品によって実現したい」ということなのですが、
そういった商品は、口で言うほど簡単につくることができません。
でも、一定以上の知識と考える力があれば、
それぞれの次元で楽しめて、
必ずしもいわゆる知識量の多い人が勝つという
遊びではないというところも含めて、
いろんな人がいっしょに遊べるという点では、
今回の『安藤ケンサク』は
とても面白い立ち位置の商品になったと思います。
もちろんゲームではあるのですが、
いわゆる運動神経を要求するものでもありませんし、
単に知識の量を競うわけでもありません。
 
でも、これに触れていると、
だんだん世の中の人の考えていることが、
頭のなかにイメージできるようになったり、
自分の知らないGoogleの検索機能のことが見えてきたり、
遊んでいくことで結果的に
「ちょっと得したな」と感じていただけるのではないでしょうか。
 
このソフトをつくるにあたって
約3年もの時間がかかってしまいましたが、結果として
とてもユニークなものにまとまったと思いますし、
この商品をたくさんの人に知っていただいて、
「いままで考えたこともなかった発想ができるようになった」とか、
「これってなぜかなと思っていたけど、こういうことだったんだ」とか、
「なるほど、スッキリした」とか、
そういった声が世の中に増えると面白いなと思います。

 

その意味では、今回の商品も
“ゲーム人口拡大”というアプローチに
とても合ったものにまとまった感じがしています。
みなさん、長い間、本当にお疲れ様でした。
 
ところでみなさんは、このソフトづくりを通じて、
すごい雑学王にもなったんじゃないですか?

征矢

それはもう(笑)。
飲み会の席でも、たくさん発表できるくらいです。

岩田

(笑)

征矢

最初の頃は、新しいことを知る度にみんなに披露して、
「なるほど」とか「へえ〜」とか言ってもらえてたんですが、
最後はみんなが雑学王になっちゃって、
「それ知ってるよ」と言われちゃうんです。

岩田

でも一歩外に出ると・・・?

征矢

「へえ〜、すごいね」となるでしょうね(笑)。

油井

だから、これからは
積極的に社外の人と飲み会をしようと思っています。

一同

(笑)