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社員を笑顔にする 社員一人ひとりが個々の強みを活かし最大限に能力を発揮できる環境づくりを進めています。

多様性のある職場の実現

多様な個性の尊重と機会均等

 お客様の趣味・嗜好の多様化が進む娯楽の世界にあって、多様な人材の活用は会社の総合力を高めるために欠かせません。
 任天堂では、人権を尊重し性別、年齢、国籍、障がいの有無、性的指向、性自認などに関係なく、適性や能力を基準にした採用を行っています。また、社員が発揮した能力の質と量によって公正な評価・処遇を実施し、能力発揮をサポートしています。
 また、2018年9月に、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を参考に「任天堂人権方針」を制定しました。この方針は、社外の専門家からの助言を得たのちに、2018年9月の取締役会決議を経て制定しています。この方針は各国のコンプライアンス・マニュアルや行動規範にも記載し、社員へ周知しています。また、任天堂(株)では新入社員に対する研修にて内容を紹介しています。

任天堂(株)行動規範(抜粋)
 人種、民族、国籍、思想、宗教、信条、出身、社会的身分、社会的地位、職業、性別、年齢、障害の有無、性的指向、性自認等による差別や差別につながる言動をしません。

社員の声

坂尻 洋一

任天堂株式会社

人事部

坂尻 洋一

キャリア移行期における研修の実施

 任天堂(株)には、さまざまな価値観や背景を持つ社員が在籍しており、一人ひとりがそれぞれの強みを活かして働くことでお客様の笑顔につなげています。社員が、会社でいきいきと働き、また、それを支える日々の生活が充実しているからこそ、最大限の能力発揮につながると考え、将来のキャリアや生活設計を考える機会を提供しています。2017年からは、長く組織に貢献した社員を対象に「ライフプラン・キャリアデザイン研修」を実施しており、会社からの一方通行の情報提供だけでなく、意見交換をする時間を設けています。これは、同じ職場で働く同世代のキャリアを知ることで、多様性についての理解を深めることや、キャリアやライフスタイルの移行期に向けて自身を見つめなおす機会にして、より強みを活かした働きかたを見つけることを目的としています。加えて、社員一人ひとりの価値観に寄り添った支援を行うことが欠かせないと考え、個別にじっくりと話を聞く機会をつくり、社員の笑顔につながるような取り組みを続けています。

ロビン コア

米国任天堂

人事部

ロビン コア

多様性とインクルージョン

 私たちは、自身がお客様となりうるすべての人々を代表する組織となることで、より良い成果が達成できると考えていることから、多様な社員の専門知識、アイデア、視点を活かせる職場環境づくりが不可欠だと考えています。
 2017年、米国任天堂では多様な人材を採用するために、組織の魅力を伝えることと企業文化に合った人を採用するという2点に重点を置き、積極的に求人案内を打ち出したり、さまざまな多様性ネットワーキングのイベントに出資・参加したりしました。求人案内は50以上の多様な人材ウェブサイトにも紹介されました。
 また、Employee Resource Groupsという、共通の特徴や経験、趣味を持った社員が任意で集まることにより、社員同士の相互理解を促進するグループをつくりました。これにより、社員が新しいスキルを開発することや、任天堂が多様な人材を保持することを可能にすることで、すべてのお客様を楽しませて、豊かにすることができるより良い商品を届けることができます。
 多様性とインクルージョンの面から、それぞれの考えかたが理解できたとき、より強いチームになれることはもちろん、任天堂らしい永続的な価値を生み出すことにつながると考えています。

任天堂オーストラリア

多様性について理解するためのイベントを実施

多様性について理解するためのイベントを実施多様性について理解するためのイベントを実施

 任天堂オーストラリアでは、さまざまな文化的背景を持った社員が集い仕事をしています。お互いの文化の違いについて理解をより深めるために、4年前からCSR推進委員会が中心となり、多様性に関するイベントを実施しています。2017年度には、それぞれの文化の食事やゲームを持ち寄り、食事とゲームを楽しみながら話し合う「Mario Odyssey Food Day」を開催しました。参加者は15の異なる地域の料理を食べながらお互いの文化について話し合いました。
 このイベントは社員に好評で、任天堂オーストラリアはほかにも多様性に関する取り組みを計画していく予定です。

米国任天堂

グリーンチームを通じた環境や地域との関わり

 米国任天堂のグリーンチームは、任天堂が目指している環境に配慮した組織と職場の実現のために熱意を持って支えようと、すべての部門から集まったボランティアで構成されています。このチームは、社員が職場でより環境に配慮した選択をできるような教育方法を考案し、任天堂の環境に関する活動を支援することによって、社員一人ひとりが持つ具体的かつ重要な影響についての認識を高めています。事実を伝えるだけでなく、社員のための実践的な体験を提供することで、より環境にやさしい生活へのつながりを強化しています。
 2019年には、社員が地域社会の環境活動により簡単に貢献できるようにイベントを開催しました。たとえば、植林や地域の公園での外来種の除去活動などの四半期ごとのボランティア活動に参加し、また、社員が古い電子機器を適切に処分するための毎年恒例のリサイクルイベントも開催しました。「Earth Day※1 Fair」では、地域の環境団体の代表者を招待し、社員の環境に配慮した行動が、私生活や職場に良い影響を与えるだけでなく、持続可能で魅力的な未来を一緒につくるために必要なことであるという内容の講義を行っていただきました。

※1 Earth Day
地球環境について考える日として提案された日。1970年に米国で提唱され、毎年4月22日に世界各地でさまざまな環境保全に関わる取り組みが行われています。

任天堂の女性活躍推進に関する考えかた

 任天堂の人材活用方針は、性別などに関係なく、発揮された能力に基づいて人材の登用を進めていくことです。また、「女性の活躍推進」が会社の競争力を高めるひとつの重要な施策であることや、一般的に女性が少ないといわれるソフトウェア業界に属する特性を踏まえ、女性社員が十分に能力発揮できる環境を整えていく重要性を認識し、各国の事情にあわせた制度の整備などの取り組みを行っています。
 なお、2016年4月に施行された、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、任天堂(株)では、採用および登用に占める女性割合を過去の5年間累計(2011年度~2015年度、約20%)から2016年度からの5年間累計で5%アップさせる施策を進めています。

社員の声

クリスティアーネ ルーケルト

欧州任天堂(ドイツ)

人事部

クリスティアーネ ルーケルト

仕事と家庭の調和を支援する制度

 私は、18年前に欧州任天堂に入社した際、すでに2人の小さな子どもがいましたが入社して以来、ずっと仕事と家庭の両立ができたと思います。子どもの体調不良や学校の休暇により休みを取ることに対して、任天堂は常に柔軟でした。また、夫と3人目の子どもを持つと決めたとき、すでに人事部の部長として勤めていました。私の上司は当初から仕事と家庭のバランスを取ることに対して理解を示してくれており、育児休暇を取得したり、時間短縮をして働いたりするような、家族にとっても一番良い判断をするように奨励してもらいました。育児休暇の間には、上司が代わりに人事部長としての役割を担ってくれました。また、私のチームも非常に協力的でした。
 ドイツの法律は、育児休暇を3年間まで取ることができるなど、保護者にとって働きやすい環境を提供していますが、すべての企業が柔軟にこの権利を与えられるわけではありません。私が欧州任天堂の社員の一人として感じるのは、任天堂は、常に保護者(とりわけ母親)が育児休暇を要請したり、時間短縮で働きたいと考えていたりする場合柔軟に対応してくれるということです。任天堂では、一般の社員だけでなく、女性の管理職に対しても、たとえば勤務時間を変更したいと相談した場合、法令以上の対応もしてくれています。

ベリンダ アルダヌ

任天堂イベリカ(スペイン)

財務部

ベリンダ アルダヌ

女性の能力を最大発揮できるように

 グローバル化、多様性を理解し評価することは企業にとって成功に欠かせません。2007年に任天堂イベリカに入社して以来、会社の成長に欠かせない人材として活躍できるように、上司は私に、部門横断プロジェクトを任せたり、将来のための能力開発をしたりすることにより、私のキャリアアップを常にサポートしてくれました。将来への準備のために、他社の女性幹部候補との最適な交流環境をつくるため、2015年に上司から政府と地域のビジネススクールが提供された「将来の女性幹部の育成」研修を参加するように奨励してもらいました。
 研修では、スキルの自己診断や将来のリーダーシップを強化するためにコーチと一緒に個人改善計画を立てることに加えて、ほかの女性管理職との効果的な関係ネットワークを構築することができました。また、チームワーク、社内コンフリクト・マネジメント、意思決定に関する日々の仕事を改善し、私生活と仕事のバランスをより効率的に管理する方法を学びました。
 今回の研修と今までのキャリアで身に付いたスキルに基づいて、2018年3月に財務部長に昇進しました。この役割は難しいこともありますが、成長の機会を与えてくれたことにより十分な準備ができましたし、また、任天堂の社員からも全面的なサポートをしてもらっていると思っています。過去にもほかの研修を受けたことがあり、その時にも任天堂は費用を負担するだけではなく、研修に参加できる時間も与えてくれ、常に支援をしてくれました。

米国任天堂

女性活躍推進のための取り組み

女性活躍推進のための取り組み

 米国任天堂のさまざまなEmployee Resource Groups (ERG)は、多様性やインクルージョンのための取り組みを支援し、推進しています。ERGの一つ、「The Nintendo Women and Allies」は、役職に就いている女性社員によるプレゼンテーションや、部署横断のコミュニケーションの機会を提供して、女性社員たちが、リーダーシップやプレゼンテーションスキルなどを身に着け、ネットワークづくりができるよう、支援しています。2019年には、人材獲得チームと協力して、多様性とインクルージョンを考慮した採用努力を支援し、フロリダ州オーランドで行われた「2019 Grace Hopper Celebration and Career Expo」というイベントに参加しました。このイベントは、世界中から25,000人以上が集まる、世界最大の女性技術者集会です。米国任天堂のブースでは、インターンの候補者を募集するため、訪れた参加者から履歴書を受け取り、興味のある分野やどのような技術や能力を持っているかを聞き取る簡単な面談を行いました。

高年齢者の安定雇用

 任天堂(株)は定年を65歳としており、高年齢者の安定雇用の確保に努めています。総合職コースの社員は、60歳以降、長年培った経験と知識を活かすことができるよう、より家庭や健康面での事情に配慮した働き方を選択することができます。具体的には、介護や家庭・健康面などの事情に応じた時間短縮勤務制度の利用、任意で取得可能な特別休暇の付与など、第二現役世代として安心して働けるような仕組みとなっており、働きかたのニーズや個々のスキル・能力に応じた活躍をサポートしています。
 なお海外の子会社は、慣習の違いから定年制度を導入していません。

仕事と家庭の調和(ワークライフバランス)

 任天堂では、社員が仕事と個人の生活とのバランスをうまく取ることができるように、制度の充実や利用促進などに努め、社員が最大限に能力を発揮できる環境を提供する努力をしています。
 任天堂(株)は、子育て支援に積極的な企業・団体に対し厚生労働省から交付される「次世代認定マーク(くるみんマーク)」を2度取得しており、子育て支援のための制度の充実に努めています。
 このほかにも、任天堂(株)では、2019年9月にすべての事業所を対象として、日々の出退勤時間を各自でコントロールできる制度を導入しました。従業員のワークライフバランスを促し、業務効率や生産性を向上させ、任天堂を取り巻く環境の変化に対応することを目的としています。また、社員の生活時間や睡眠時間を確保するため、勤務終了後、翌日の勤務開始時間までに少なくとも9時間以上のインターバルを確保しなければならないとする「勤務間インターバル制度」も社内ルールとして導入しました。
 海外子会社も、働きやすい職場環境のため、制度の充実に努めています。海外子会社の取り組みについては、「任天堂のCSRに関するQ&A:社員との関わりについて」をご覧ください。

くるみんマーク

くるみんマーク

仕事と家庭の調和を支援する法定を超える制度の一例 (任天堂(株))

制度の利用状況(任天堂(株))制度の利用状況(任天堂(株))

社員の声

松尾 優

任天堂株式会社

人事部

松尾 優 

任天堂を取り巻く環境の変化に対応した制度づくり

 任天堂の競争力は、社員同士が密にコミュニケーションを行い、各部におけるミッションの達成を目指すことによって生まれています。新しい勤務制度を導入するにあたり、この強みを大切にしながらも、任天堂のビジネスを取り巻く環境変化に対応していくことが重要だと考えました。
 例えば、ゲーム開発業務・運営業務においては、海外とのコミュニケーションやネットワークの障害対応等、時間帯を問わず対応する必要のある業務が増加しています。また、育児や介護等に取り組む社員も任天堂には多くおり、より働きやすい制度が求められていました。
 2019年9月に全社で導入した、出退勤時間を各自で調整できる制度は、こうした環境変化やさまざまな事情の中で、社員が力を発揮しつづけられることを目指す取り組みの一つです。制度導入後、社員からは「海外との時差を考慮して出勤時間を調整するなど、これまでより柔軟な働き方ができるようになった」、「育児や介護を行う上で、送迎の時間調整がしやすくなった」といった声が上がっています。
 これからも、任天堂の強みを大切にしつつ、社員がいきいきと働ける環境づくりを続けていきます。

任天堂(株)

育児座談会を実施

家族の職場見学会を実施

 任天堂(株)は、子育て支援の一環として、年に2回、全社員を対象とした「育児ランチミーティング」と、育児中の女性社員を対象とした「育児座談会」を開催しています。育児座談会では、「復職後の生活と仕事」をテーマに話し合います。育児と仕事の両立を可能とするためには、制度面の整備にとどまらず、同じ立場の社員同士でさまざまな情報を共有し、相談できる場が必要だと考えています。
 2019年10月開催の育児座談会では、育児休業中社員も含めて約20名が参加しました。育児休業中社員は子どもを連れて参加することも可能です。先輩社員からのアドバイスを聞き、座談会を通じて育児の悩みや仕事との両立について語り合いました。
 参加者からは「子どもの年齢も近いメンバーで、心配事や興味を持っていることが共通していて、大変興味深く充実した時間だった」「育児を経験した先輩社員の話を聞いて、不安に思っていたことが解消し、前向きに今後の業務に取り組もうと思った」といった感想が上がりました。今後も継続していくとともに、育児と仕事の両立のために、より良い環境づくりに努めていきます。

家族の職場見学会を実施

欧州任天堂(ドイツ)

家族の職場見学会を実施

 欧州任天堂(ドイツ)は、社員とその子どものニーズに配慮した、家族にやさしい職場を目指しています。家族を支援できる政策やプログラムを導入しており、その一環として、2019年9月に社員の子どもたちを職場に招き、「キッズデー」という両親の職場を見学して一緒に楽しめるイベントを実施しました。
 0歳から18歳までの約200人の子どもたちが両親と一緒に訪れ、職場のツアーに参加したり、ゲーム大会や映画の上映会、Nintendo Laboのワークショップなどのさまざまなイベントやアクティビティを楽しんだりしました。
 子どもたちにとっても両親にとっても楽しい一日になったので、これからも社員とその子どもたちを笑顔にするさまざまな方法を検討します。

任天堂オーストラリア

家族の職場見学会を実施

 2019年7月、任天堂オーストラリアは、自分の親がどういったところでどのような仕事をしているのかへの理解を深めてもらうために、社員の子どもたちを職場に招待するイベントを前年度に引き続き実施しました。
 招待された35名の子どもたちは、職場を見学してそれぞれの部署の役割や仕事の内容の説明を受けながら、自分の親が普段ともに時間を過ごし仕事をしている人たちとの交流を深めました。
 子どもたちに親の仕事や、学習と仕事の関係を理解してもらうきっかけになっただけではなく、家族間のコミュニケーションを深める良い機会になったと社員にも好評でした。

社員とともに成長するために

 任天堂の競争力の源泉は、社員一人ひとりの力です。社員の能力を最大限に引き出し活かすことが、長期的に会社の総合力を高め、ひいては任天堂で働く一人ひとりの意欲の向上にもつながると考えています。

社員に求める人材像

 世界中の人々を笑顔にする商品を提供し続けるために、任天堂は「社員に求める人材像」を定めています。
 また、任天堂(株)は、任天堂がこれまで大切に受け継いできた「任天堂DNA」と、一般的な社会人として守るべき「行動規範」の双方に基づき編集した「社員心得」を全社員に配付して行動の指針にしています。
 海外の子会社においても、各社のトップが方針を共有したうえで、それぞれの文化に合わせた「Code of Conduct」を作成し、社員への啓発を行っています。

人材の育成

 激しい環境の変化に対応し、常に新しい驚きを提供し続けていくことは、決して容易なことではありません。これからも、いまだかつてない楽しさを実現し続けるために、任天堂(株)では、「主体的に当事者として行動する」「柔軟に変化に対応しながら挑戦し続ける」人材の育成を図っています。
 新入社員研修をはじめとする社内の階層別研修、各部署における実務を重視した教育はもちろん、必要に応じて外部セミナーの受講機会を設けています。
 また、任天堂(株)は、会社の成長と個人の成長の両方が良い循環になっている組織を目指しています。一年に一度、仕事経験を振り返り、あらためて自分の強みや課題を分析して、これからどのように自分の力を伸ばし、能力を発揮していけばいいのかを考える機会を設け、長期的な能力開発に役立てています。
 海外においても同様に目的に沿った研修の充実を図っています。たとえば欧州の子会社では、複数の言語を母国語とする社員が一緒に働いているため、共通言語として使用する英語の研修を充実させるなど、社員が不自由なくコミュニケーションを図れるようサポートしています。

任天堂DNA

社員に求める人材像

能力開発のための人事評価制度

 任天堂(株)は、年2回の人事評価を絶好の能力開発の機会と考え活用しています。求める人材像へ導くために設定した独自の評価項目を社員に対して公開することによって、能力開発の方向性を示しています。
 社員は、上司から評価を受ける前に自らの仕事の取り組み方や課題の達成度を具体的に考えて自己評価を行い、この自己評価と上司からフィードバックされる評価結果とのギャップなどを理解することで、能力開発につなげることができます。
 また、評価の機会を活用し会社への提案を行うことができる仕組みを設けており、提案することを通じた当事者意識の醸成、提案力の向上を目指しています。任天堂(株)が行う改善施策の中には、こうした取り組みから得た社員の意見が積極的に取り入れられているものもあります。

安全で健康に働ける職場づくり

 任天堂は社員がいきいきと働き、能力を発揮し続けるためには、心身の健康維持が不可欠だと考え、業務内容や地域の特性に合った施策を実行しています。

職場の安全衛生の確保

 任天堂(株)の衛生委員会、および安全衛生委員会(工場のみ実施)では、毎年、選任された委員が積極的に活動を行っています。委員は、定期的な社内巡視のほか、健康診断結果の改善を目指す取り組みを通じて、社員に対する啓発などを行っています。
 また、各委員会は、救命講習や防災体験講習の受講や、労働安全衛生に関する情報を部内展開することなどにより、全社的な意識の向上に努めています。
 海外の子会社も、職場環境向上のため労働安全衛生に関わる法令の遵守状況について内部監査を実施するなど、職場の安全衛生の維持に努めています。

心身の健康維持

 任天堂(株)では、心身の不調を予防するためのサポートを充実させています。たとえば、社員一人ひとりが主体的に健康を維持していくことを支援するために、産業医・保健師による「健康相談室」を開設し、誰でも自由に心身の悩みや気がかりな点を相談できるようにしています。
 心の問題に対しては、産業医らによる面談やセルフケアの支援によるメンタルヘルス支援体制を整え、予防・早期発見に努めています。
 また、予防的な健康管理の強化を活動の柱の一つとし、生活習慣病予防健診等の受診率向上に向けた取り組みを継続的に実施しています。
 海外の子会社においても、社員の健康維持をサポートするさまざまな施策を行っています。

任天堂(株)が実施している健康施策の一例
長時間労働者に対する面談の実施
 長時間労働による健康障がい防止のために、希望者に加え、時間外労働が一定時間を超える社員全員に対して調査表による健康チェックを実施し、産業医が面談を行う運用としています。産業医は、社員の健康障がい防止のために、本人および会社に対して適切な助言指導を行っています。
婦人科検診受診率向上に向けた取り組み
 婦人科検診で高い実績をもつ病院と法人契約を行い、時期や年齢に関わらず、優待価格で検診が受けられるようにしています。
メンタルヘルスケア
 ストレスチェック(こころの健康診断)を導入しており、社員のこころの健康状態を振り返る機会を設けています。結果に応じて、産業医もしくは提携している外部業者のカウンセラーとの面談を実施し、早期フォローに努めています。
 休職中の社員に対しては、産業医が定期的に面談を実施しています。また、復職1か月前には、通勤訓練や生活リズムの記録など、社員がスムーズに復職できるようなサポートも行っています。さらに、復職後にも、産業医による定期的な面談を行うことによるフォローや、時間短縮勤務制度などを設けています。
インフルエンザや感染症に対する予防
 インフルエンザなどの感染症に関する情報を社内イントラネット上で案内し、社員の認識を高めるとともに、警戒レベルに合わせて対策を周知しています。
 また、海外渡航者に対しては、渡航先における衛生情報の提供を行っています。海外赴任者に対しては赴任前後に家族も含めて健康診断や感染症の予防接種を行っています。

米国任天堂

社員の健康維持のために

社員の健康維持のために

 米国任天堂は、「CareATC」という施設を通じて、利用しやすい健康関連サービスを社員に提供しています。2018年に設置されたこの施設は、米国任天堂レドモンドオフィスの敷地内にあり、年に一度の健康診断や、急病診療、マッサージセラピー、理学療法、メンタルヘルス治療やヘルスコーチングなどを行っています。そのほとんどを無料か最小限の自己負担によって受けることができます。短い待ち時間で血液検査などの検査をその場で受けることができ、ほとんどの後発医薬品の処方を施設内でその日に受けられます。開設初年度には、694名の社員が、のべ4,528回CareATCを訪れました。ほかにも、社員向けのオンラインツールも用意しており、スマートデバイスからの予約や、診療記録へのアクセス、検査結果の確認、処方薬の補充依頼などを行うことができます。

米国任天堂

Nintendo Cycling Communityの活動

Nintendo Cycling Communityの活動

 米国任天堂には、「Nintendo Cycling Community」が存在しており、健康維持やアウトドア活動、二酸化炭素の排出削減などに役立てようと、自転車に関心がある社員たちが参加しています。2019年に「Nintendo Cycling Community」は、米国糖尿病学会を支援するための「Washington Tour de Cure」や、全米多発性硬化症協会を支援するための「Bike MS: Deception Pass Classic」など、地域での4つのサイクリングイベントに携わりました。ほかにも、自転車通勤を呼びかける「Bike-to-Work day」などのイベントへの参加、グループサイクリングや自転車通勤グループの編成、健康や環境への配慮などさまざまな理由でサイクリングに参加する社員をサポートするための、無料の自転車メンテナンスワークショップの開催などの活動を行っています。

欧州任天堂(ドイツ)

楽しみながら健康維持

 欧州任天堂(ドイツ)の社員たちは、さまざまなイベントに参加しています。
 2019年に欧州任天堂(ドイツ)は、自転車通勤を呼びかける「Bike to Work Day」を開催しました。環境委員会が、環境保護に積極的に関わる機会を社員に提供するために企画したこのイベントでは、社員の健康や労働安全衛生についても取り上げられました。
 無料のバイクチェックや、VRシミュレーター、靴の滑りやすさチェック、ヘルメットの正しいつけ方講習、電動自転車を使った障害物コースやブレーキ訓練、ペダル漕ぎでのスムージー作りなど多種多様なアクティビティが用意されたほか、この日自転車で通勤した全社員を対象にした抽選会も行われました。
 このほかにも、同じく2019年には、ランニングイベント「J.P. Morgan Corporate Challenge」のフランクフルト大会に、欧州任天堂(ドイツ)の社員も参加しました。このイベントは、チームワークをテーマに掲げており、参加者一人につき2ユーロが、ドイツの若手アスリート支援基金や若手パラアスリートを支援する団体に寄付されます。欧州任天堂(ドイツ)からは192人が参加し、フランクフルトの街での5.6kmのランニングに挑戦しました。イベント後には夕食会も開かれ、参加者たちは熱狂的で連帯感あふれる一日を過ごすことができました。

任天堂イベリカ(スペイン)

健康維持を目指した取り組み

 任天堂イベリカ(スペイン)のCSR委員会は、社員を健康に保つための取り組みに注力しています。たとえば、社員の健康促進に役立ててもらうため、イントラネット上に安全衛生に関する情報を掲載するページを設けています。このページでは、医療保険情報のほか、身体に負担の少ない座り方などの参考情報や、健康促進に役立つイベント情報が閲覧できます。このページで紹介したマラソンイベントには、8名もの社員が参加し、10キロメートルを走りました。社員からは、このページについて、健康的な生活をおくるきっかけや気付きが得られるという声が寄せられています。また、2016年10月からオフィスの中でビスケットやパン、バターなどの代わりの食べ物として果物を用意することで、ヘルシーな食生活を目指しました。
 各月の最初の金曜日は、10㎏の季節の果物をオフィスに用意しています。この取り組みは好評で、今後もCSR委員会が食生活の意識を高めるための取り組みを継続的に実施する予定です。

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