CSRレポート > CSRレポート2021 - 社員を笑顔にする

CSRレポートCSR Report

社員を笑顔にする 社員一人ひとりが個々の強みを活かし最大限に能力を発揮できる環境づくりを進めています。

多様性のある職場の実現

多様な個性の尊重と機会均等

 お客様の趣味・嗜好の多様化が進む娯楽の世界にあって、多様な人材の活用は会社の総合力を高めるために欠かせません。
 任天堂では、人権を尊重し性別、年齢、国籍、障がいの有無、性的指向、性自認などに関係なく、適性や能力を基準にした採用を行っています。また、社員が発揮した能力の質と量によって公正な評価・処遇を実施し、能力発揮をサポートしています。
 また、2018年9月に、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を参考に「任天堂人権方針」を制定しました。この方針は、社外の専門家からの助言を得たのちに、2018年9月の取締役会決議を経て制定しています。この方針は各国のコンプライアンス・マニュアルや行動規範にも記載し、社員へ周知しています。また、任天堂(日本)では新入社員に対する研修にて内容を紹介しています。

任天堂(日本)行動規範(抜粋)
 人種、民族、国籍、思想、宗教、信条、出身、社会的身分、社会的地位、職業、性別、年齢、障害の有無、性的指向、性自認等による差別や差別につながる言動をしません。

任天堂(日本)

パートナーシップ制度の導入

 任天堂(日本)は、どのような個性を持つ社員であっても、すべての社員一人ひとりが生き生きと気持ちよく働ける職場環境をつくりたいと考えています。この考え方に基づき、2021年3月に「パートナーシップ制度」を導入しました。この制度は、婚姻関係に相当する同性パートナーがいる社員について、社内制度において婚姻と等しく扱うものです。同時に、事実婚関係にある異性カップルについても、社内制度において、法律上の婚姻と同等に扱うようにしました。また、任天堂(日本)では以前から社員向けの行動規範において「人種、民族、国籍、思想、宗教、信条、出身、社会的身分、社会的地位、職業、性別、年齢、障害の有無、性的指向、性自認等による差別や差別につながる言動をしません」と定め、あらゆる差別を禁止していますが、今回のパートナーシップ制度導入を機に社内のハラスメントに関する規程を改訂し、性的指向・性自認に関する差別的な発言や、いわゆる「アウティング」※1行為を明確に禁止しました。そして、パートナーシップ制度の導入を多様な性のあり方について再認識するきっかけとするため、社内ウェブサイトに社長メッセージを掲載し、「悪意のない言動であっても当事者に大きな精神的苦痛を与える可能性がある」ことについて改めて注意喚起し、気持ちよく働ける職場環境づくりへの理解と協力を社長から社員に呼びかけました。今後も、社内制度の整備や研修の実施などを通じて、さまざまな個性を持つ社員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる環境づくりを続けていきます。

※1 アウティング
他人の性的指向や性自認を本人の断りなく第三者に公表すること。

米国任天堂

社員によるグループ活動を通じた多様性のための取り組み

 米国任天堂では、社員同士の相互理解を促進し、社員のモチベーションを高めるための取り組みとして、共通の特徴や経験、趣味を持った社員が任意に集まってEmployee Resource Groups(ERG)と呼ばれるグループをつくり、活動しています。さまざまなグループが、ダイバーシティ、公平性、インクルージョンを推進する取り組みを支援しています。
 ERGの一つであるBlack at Nintendo Dialogue(B@ND)という黒人を支援するためのグループは、社会貢献活動や社員エンゲージメント、採用活動などにおけるインクルージョンを促進するために活動しています。たとえば、米国任天堂やその社員が黒人コミュニティに積極的に貢献するためのさまざまなボランティアの機会を調査・創出したり、多様性、公平性、インクルージョンに関連する出来事や話題について自由に議論できるさまざまな場を設けたりしています。
 また、多様な人材採用を支援するため、B@NDは全米黒人MBA協会(NBMBAA)のイベントや、多様な人々が開発したゲームを紹介するイベントGame Developers of Color Conferenceに参加しています。

米国任天堂

多様性、公平性、インクルージョンに関する研修を実施

 米国任天堂は社員に対して、新型コロナウイルス感染症の流行中も、オンラインでさまざまな研修機会を提供してきました。たとえば、社員が自由に見られるオンライン研修プラットフォームを用意し、社員向けのビデオ講義を多数提供しました。ビデオ講義の講師は、ソフトウェア、クリエイティブ、ビジネスなど、さまざまな分野の専門家が務めています。また、多様性、公平性、インクルージョンに関する情報発信も継続的に行っています。たとえば、「日常における偏見を捨てる」というオンライン講義を通じて、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)とは何か、また日々の生活においてどのようにそれに気づき、対処すればよいかについて、社員が学べるようサポートしています。
 2020年には多くの特別フォーラムを開催し、参加者は個人的なことから仕事に関わることまで、それぞれの体験を語り合いました。参加した社員はたくさんの意見や会話に触れ、さまざまな経験についての理解や認識を深めることができました。さらに、人種差別やその他の差別をなくすために、どのように具体的な行動を起こせばよいのかを、より深く理解するための研修も開催しました。この研修には数百人の米国任天堂社員が参加し、各人が毎日最低1つの差別をなくすためのアクションをとることを注力しました。

社員の声

ロビン コア

米国任天堂

人事部

ロビン コア

多様性とインクルージョン

 私たちは、自身がお客様となりうるすべての人々を代表する組織となることで、よりよい成果が達成できると考えていることから、多様な社員の専門知識、アイデア、視点を活かせる職場環境づくりが不可欠だと考えています。
 2017年、米国任天堂では多様な人材を採用するために、組織の魅力を伝えることと企業文化に合った人を採用するという2点に重点を置き、積極的に求人案内を打ち出したり、さまざまな多様性ネットワーキングのイベントに出資・参加したりしました。求人案内は50以上の多様な人材ウェブサイトにも紹介されました。
 また、Employee Resource Groupsという、社員同士の相互理解を促進するグループをつくりました。これにより、社員が新しいスキルを開発することや、任天堂が多様な人材を保持することを可能にすることで、すべてのお客様を楽しませて、豊かにすることができるよりよい商品を届けることができます。
 多様性とインクルージョンの面から、それぞれの考え方が理解できたとき、より強いチームになれることはもちろん、任天堂らしい永続的な価値を生み出すことにつながると考えています。

任天堂オーストラリア

多様性や機会均等のための規程を整備

 任天堂オーストラリアは、性別、年齢、民族的出自、婚姻状況、宗教、性的指向や障がいの有無に関わりなく、現在および将来のすべての社員に対して真の機会均等を提供して、事業を展開するよう努めています。
 任天堂オーストラリアの採用・選考ポリシーと、機会均等・差別・ハラスメント・いじめに関するポリシーにより、現在および将来の社員と任天堂オーストラリアを訪れるすべての人に対して、差別とハラスメントのない環境を提供しています。
 また、任天堂オーストラリアは、すべての社員に対して、研修・能力開発・昇進についての機会均等を、任天堂オーストラリアの人材募集へのすべての応募者に対して、雇用の機会均等を、それぞれポリシーとして定めています。

任天堂の女性活躍推進に関する考え方

 任天堂の人材活用方針は、性別などに関係なく、発揮された能力に基づいて人材の登用を進めていくことです。また、「女性の活躍推進」が会社の競争力を高めるひとつの重要な施策であることや、一般的に女性が少ないといわれるソフトウェア業界に属する特性を踏まえ、女性社員が十分に能力発揮できる環境を整えていく重要性を認識し、各国の事情にあわせた制度の整備などの取り組みを行っています。
 なお、日本国内で2016年4月に施行された、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、任天堂(日本)では、採用および登用に占める女性割合を過去の5年間累計(2011年度~2015年度、約20%)から2016年度からの5年間累計で5%アップさせる施策を進め、2020年度に目標を達成しました。また、2020年4月に施行された改正女性活躍推進法に基づき、採用および登用する正社員に占める女性割合を2021年度からの5年間の累計において30%以上に上昇させる施策を新たに開始しました。

社員の声

クリスティアーネ ルーケルト

欧州任天堂(ドイツ)

人事部

クリスティアーネ ルーケルト

仕事と家庭の調和を支援する制度

 私は、19年前に欧州任天堂に入社した際、すでに2人の小さな子どもがいましたが入社して以来、ずっと仕事と家庭の両立ができたと思います。子どもの体調不良や学校の休暇により休みを取ることに対して、任天堂は常に柔軟でした。また、夫と3人目の子どもを持つと決めたとき、すでに人事部の部長として勤めていました。私の上司は当初から仕事と家庭のバランスを取ることに対して理解を示してくれており、育児休暇を取得したり、時間短縮をして働いたりするような、家族にとっても一番よい判断をするように奨励してもらいました。育児休暇の間には、上司が代わりに人事部長としての役割を担ってくれました。また、私のチームも非常に協力的でした。
 ドイツの法律は、育児休暇を3年間まで取ることができるなど、保護者にとって働きやすい環境を提供していますが、すべての企業が柔軟にこの権利を与えられるわけではありません。私が欧州任天堂の社員の一人として感じるのは、任天堂は、常に保護者(とりわけ母親)が育児休暇を要請したり、時間短縮で働きたいと考えていたりする場合柔軟に対応してくれるということです。一般の社員だけでなく、女性の管理職に対しても、たとえば勤務時間を変更したいと相談した場合、法令以上の対応もしてくれています。

ベリンダ アルダヌ

任天堂イベリカ(スペイン)

財務部

ベリンダ アルダヌ

女性の能力を最大発揮できるように

 グローバル化、多様性を理解し評価することは企業にとって成功に欠かせません。2007年に任天堂イベリカに入社して以来、会社の成長に欠かせない人材として活躍できるように、上司は私に、部門横断プロジェクトを任せたり、将来のための能力開発をしたりすることにより、私のキャリアアップを常にサポートしてくれました。将来への準備のために、他社の女性幹部候補との最適な交流環境をつくるため、2015年に上司から政府と地域のビジネススクールが提供された「将来の女性幹部の育成」研修を参加するように奨励してもらいました。
 研修では、スキルの自己診断や将来のリーダーシップを強化するためにコーチと一緒に個人改善計画を立てることに加えて、ほかの女性管理職との効果的な関係ネットワークを構築することができました。また、チームワーク、社内コンフリクト・マネジメント、意思決定に関する日々の仕事を改善し、私生活と仕事のバランスをより効率的に管理する方法を学びました。
 今回の研修と今までのキャリアで身に付いたスキルに基づいて、2018年3月に財務部長に昇進しました。この役割は難しいこともありますが、成長の機会を与えてくれたことにより十分な準備ができましたし、また、社員からも全面的なサポートをしてもらっていると思っています。過去にもほかの研修を受けたことがあり、その時にも任天堂は費用を負担するだけではなく、研修に参加できる時間も与えてくれ、常に支援をしてくれました。

米国任天堂

女性活躍推進のための取り組み

女性活躍推進のための取り組み

(2019年実施)

 米国任天堂では、共通の特徴や経験、趣味を持った社員が任意に集まってつくるEmployee Resource Groups(ERG)と呼ばれるさまざまなグループが、多様性、公平性、インクルージョンを推進する取り組みを支援しています。ERGの一つであるNintendo Women and Alliesというグループは、役職に就いている女性社員によるプレゼンテーションや、リーダーシップを身に付けるための部署横断のコミュニケーション、プレゼンテーションスキルの養成、ネットワークづくりなど、女性のキャリア開発を推進するための力添えとなるさまざまな機会を提供し、女性社員を支援しています。2020年1月には、よりよいコミュニケーションの仕方を学ぶためのイベント「Cultivating Communication Excellence」を開催しました。このイベントではボディランゲージを使ったコミュニケーションや、より自信を持って快適に働くために、自分自身についてポジティブに話す方法を扱いました。2020年には新型コロナウイルス感染症の流行とそれに伴う在宅勤務を受けて、Nintendo Women and Alliesはリーダーシップから働き方、さらには孤立への対処に至るまで、幅広いトピックにオンラインで触れる機会を提供するよう努めました。ほかにも、「変化の時における成功を定義する」というテーマでのパネルディスカッションや、Girls Make Games※2のためのイベントなど、さまざまなオンラインイベントを開催しました。イベントでは、8歳から14歳の女の子たちと米国任天堂社員が、どうやって自分自身の強みを見いだすかについて話し合いの場を持ちました。

※2 Girls Make Games
ゲーム業界で働くことに関心のある女の子を支援することを目的に2014年に発足した組織。サマーキャンプやワークショップ、ゲーム制作セッションなどを実施している。

高年齢者の安定雇用

 任天堂(日本)は定年を65歳としており、高年齢者の安定雇用の確保に努めています。総合職コースの社員は、60歳以降、長年培った経験と知識を活かすことができるよう、より家庭や健康面での事情に配慮した働き方を選択することができます。具体的には、介護や家庭・健康面などの事情に応じた時間短縮勤務制度の利用、任意で取得可能な特別休暇の付与など、第二現役世代として安心して働けるような仕組みとなっており、働きかたのニーズや個々のスキル・能力に応じた活躍をサポートしています。
 なお海外の子会社は、慣習の違いから定年制度を導入していません。

仕事と家庭の調和(ワークライフバランス)

 任天堂では、社員が仕事と個人の生活とのバランスをうまく取ることができるように、制度の充実や利用促進などに努め、社員が最大限に能力を発揮できる環境を提供する努力をしています。
 任天堂(日本)は、子育て支援制度の拡充や男性社員の育児休業取得の促進に積極的に取り組んでいます。2020年4月に施行された改正女性活躍推進法に基づき、女性の育児休業取得率100%を維持するとともに、2021年度からの5年間の累計において、男性の育児休業取得率を50%以上に上昇させる目標を設定し、取り組みを進めています。このほかにも、任天堂(日本)では、2019年9月にすべての事業所を対象として、日々の出退勤時間を各自でコントロールできる制度を導入しました。従業員のワークライフバランスを促し、業務効率や生産性を向上させ、任天堂を取り巻く環境の変化に対応することを目的としています。また、社員の生活時間や睡眠時間を確保するため、勤務終了後、翌日の勤務開始時間までに少なくとも9時間以上のインターバルを確保しなければならないとする「勤務間インターバル制度」も社内ルールとして導入しました。
 海外子会社も、働きやすい職場環境のため、制度の充実に努めています。海外子会社の取り組みについては、「任天堂のCSRに関するQ&A:社員との関わりについて」をご覧ください。

仕事と家庭の調和を支援する法定を超える制度の一例 (任天堂(日本))

制度の利用状況(任天堂(日本))制度の利用状況(任天堂(日本))

各年度の育児休業利用者数および育児休業取得率は、「前年度4月1日から前年度3月31日までの1年間に出生した子をもつ社員数のうち、前年度4月1日から当該年度3月31日までに育児休業を開始した社員数とその割合」です。なお、2018年度・2019年度について、2021年6月末までは「当該年度に育児休業を取得する権利を持っていた社員数のうち実際にその権利を行使した社員数とその割合」を掲載していましたが、上記の集計基準で更新しています。

社員の声

松尾 優

任天堂(日本)

人事部

松尾 優 

任天堂を取り巻く環境の変化に対応した制度づくり

 任天堂の競争力は、社員同士が密にコミュニケーションを行い、各部におけるミッションの達成を目指すことによって生まれています。新しい勤務制度を導入するにあたり、この強みを大切にしながらも、任天堂のビジネスを取り巻く環境変化に対応していくことが重要だと考えました。
 たとえば、ゲーム開発業務・運営業務においては、海外とのコミュニケーションやネットワークの障害対応等、時間帯を問わず対応する必要のある業務が増加しています。また、育児や介護等に取り組む社員も任天堂には多くおり、より働きやすい制度が求められていました。
 2019年9月に全社(日本国内)で導入した、出退勤時間を各自で調整できる制度は、こうした環境変化やさまざまな事情の中で、社員が力を発揮しつづけられることを目指す取り組みの一つです。制度導入後、社員からは「海外との時差を考慮して出勤時間を調整するなど、これまでより柔軟な働き方ができるようになった」、「育児や介護を行う上で、送迎の時間調整がしやすくなった」といった声が上がっています。
 これからも、任天堂の強みを大切にしつつ、社員がいきいきと働ける環境づくりを続けていきます。

任天堂(日本)

育児座談会を実施

 任天堂(日本)は、子育て支援の一環として、年に2回、育児中の女性社員を対象とした「育児座談会」を開催しており、「復職後の生活と仕事」をテーマに話し合います。育児と仕事の両立を可能とするためには、制度面の整備にとどまらず、同じ立場の社員同士でさまざまな情報を共有し、相談できる場が必要だと考えています。
 2020年10月開催の育児座談会は、オンラインでの開催となりましたが、育児休業中社員も含めて約30名が参加しました。自宅からの参加も多く、生まれて間もない子どもがいる社員でも気軽に参加することができました。先輩社員からのアドバイスを聞き、座談会を通じて育児の悩みや仕事との両立について語り合いました。
 参加者からは「悩みを共有し話したり聞いたりするだけでも気持ちが軽くなる会だった」「経験者の話を聞くという貴重な体験ができ、とても勉強になった」といった感想が上がりました。今後も継続していくとともに、育児と仕事の両立のために、よりよい環境づくりに努めていきます。

家族の職場見学会を実施

欧州任天堂(ドイツ)

家族の職場見学会を実施

(2019年実施)

 欧州任天堂(ドイツ)は、社員とその子どものニーズに配慮した、家族にやさしい職場を目指しています。家族を支援できる政策やプログラムを導入しており、その一環として、2019年9月に社員の子どもたちを職場に招き、「キッズデー」という両親の職場を見学して一緒に楽しめるイベントを実施しました。
 0歳から18歳までの約200人の子どもたちが両親と一緒に訪れ、職場のツアーに参加したり、ゲーム大会や映画の上映会、Nintendo Laboのワークショップなどのさまざまなイベントやアクティビティを楽しんだりしました。
 子どもたちにとっても両親にとっても楽しい一日になったので、これからも社員とその子どもたちを笑顔にするさまざまな方法を検討します。

任天堂オーストラリア

家族の職場見学会を実施

(2019年実施)

 2019年7月、任天堂オーストラリアは、自分の親がどのようなところでどのような仕事をしているのかへの理解を深めてもらうために、社員の子どもたちを職場に招待するイベントを前年度に引き続き実施しました。
 招待された35名の子どもたちは、職場を見学してそれぞれの部署の役割や仕事の内容の説明を受けながら、自分の親が普段ともに時間を過ごし仕事をしている人たちとの交流を深めました。
 子どもたちに親の仕事や、学習と仕事の関係を理解してもらうきっかけになっただけではなく、家族間のコミュニケーションを深めるよい機会になったと社員にも好評でした。

社員とともに成長するために

 任天堂の競争力の源泉は、社員一人ひとりの力です。社員の能力を最大限に引き出し活かすことが、長期的に会社の総合力を高め、ひいては任天堂で働く一人ひとりの意欲の向上にもつながると考えています。

社員に求める人材像

 娯楽を通じて世界中の人々を笑顔にするために、任天堂は「社員に求める人材像」を定めています。
 また、任天堂(日本)は、任天堂がこれまで大切に受け継いできた「任天堂DNA」と、一般的な社会人として守るべき「行動規範」の双方に基づき編集した「社員心得」を全社員に配付して行動の指針にしています。
 海外の子会社においても、各社のトップが方針を共有したうえで、それぞれの文化に合わせた「Code of Conduct」を作成し、社員への啓発を行っています。

人材の育成

 激しい環境の変化に対応し、「娯楽は他と違うからこそ価値がある」という「独創」の精神を大切にし、お客様に良い意味で驚いていただける商品やサービスを提供し続けていくことは、決して容易なことではありません。これからも、いまだかつてない楽しさを実現し続けるために、任天堂(日本)では、「主体的に当事者として行動する」「柔軟に変化に対応しながら挑戦し続ける」人材の育成を図っています。
 新入社員研修をはじめとする社内の階層別研修、各部署における実務を重視した教育はもちろん、必要に応じて外部セミナーの受講機会を設けています。他にも新任管理職を対象にした管理職研修、全社員を対象にしたハラスメント研修、新規採用者を対象にした人権研修、海外赴任前社員を対象にした赴任前語学研修、長く組織に貢献した社員を対象にしたライフプラン・キャリアデザイン研修などを実施しています。
 また、任天堂(日本)は、会社の成長と個人の成長の両方がよい循環になっている組織を目指しています。定期的に、仕事経験を振り返り、改めて自分の強みや課題を分析して、これからどのように自分の力を伸ばし、能力を発揮していけばいいのかを考えて整理したうえで上司と対話する仕組みを設け長期的な能力開発に役立てています。
 任天堂(日本)ではほかにも、社員が社内の仕事を理解し、業務の連携や自らのキャリアパスについて考える一助として、社内ネット上に「部署紹介」のページを設け、各部署の業務内容やその部署での業務を通じて身につく知識や能力、キャリアパス例などを紹介しています。
 海外においても、目的に沿った研修の充実を図っています。たとえば欧州の子会社では、複数の言語を母国語とする社員が一緒に働いているため、共通言語として使用する英語の研修を充実させるなど、社員が不自由なくコミュニケーションを図れるようサポートしています。
 このほか、米国任天堂では、社内の求人情報が社内ネットに掲載されており、すべての社員がアクセスして確認できるようになっています。社員はこのページを通じてさまざまな業務について詳しく学び、採用担当者や採用マネージャーと話し合って詳細を知ることができます。ある職に応募した社員には、面接と評価のプロセスを通じて、公正な選考が保証されています。
 欧州任天堂では、すべての求人情報は社内ネットに掲載され、全社員が閲覧・応募できるようになっています。情報は欧州の各子会社の社員も閲覧可能で、欧州地域横断型の社内公募の制度としています。
 任天堂オーストラリアでも、求人情報を社内に掲載して必要なスキルを持っている社員からの応募を呼びかけており、社員が経験を広げ、自らのスキルを開発する機会を提供しています。

任天堂DNA

社員に求める人材像

欧州任天堂

在宅勤務期間中のコミュニケーションを維持する工夫

 欧州任天堂では、新型コロナウイルス感染症対策のロックダウン中も社員同士のコミュニケーションを促進するために、人事部がバーチャルコーヒーブレイクを開催しました。希望者は簡単な登録を済ますだけで参加でき、抽選によって社員3~4人ずつのグループに分かれます。参加者は会話を楽しんだりネットワークづくりをしたりし、お互いのことをより理解することができます。
 また、欧州任天堂とその子会社・支社のマネージャーを対象に、昼の休憩時間にバーチャルランチを実施しました。「在宅勤務時のコミュニケーション-リーダーシップの役割について」、「不確実性という現実」など、さまざまなテーマについてのディスカッションを行いました。「在宅勤務時のコミュニケーション」では、社員向けの自由参加のセッションも2度行いました。

能力開発のための人事評価制度

 任天堂(日本)は、人事評価を絶好の能力開発の機会と考え活用しています。求める人材像へ導くために設定した独自の評価項目を社員に対して公開することによって、能力開発の方向性を示しています。
 社員は、上司から評価を受ける前に自らの仕事の取り組み方や課題の達成度を具体的に考えて自己評価を行い、この自己評価と上司からフィードバックされる評価結果とのギャップなどを理解することで、能力開発につなげることができます。
 また、会社への提案を行うことができる仕組みを設けており、提案することを通じた当事者意識の醸成、提案力の向上を目指しています。社員からの会社への提案は社長がすべて目を通しており、会社が行う改善施策の中には、こうした取り組みから得た社員の意見が積極的に取り入れられているものもあります。また、提案内容の傾向や多く見られた提案について社員にフィードバックしています。

安全で健康に働ける職場づくり

 任天堂は社員がいきいきと働き、能力を発揮し続けるためには、心身の健康維持が不可欠だと考え、業務内容や地域の特性に合った施策を実行しています。

職場の安全衛生の確保

 任天堂(日本)では、安全衛生に関する基本方針のもと、快適な職場環境をつくるために、事業所ごとに衛生委員会や安全衛生委員会を設置しており、毎年「年間安全衛生推進計画」を作成し、活動を行っています。委員は、その過半数が従業員代表※3の推薦に基づいて選任されており、定期的な社内巡視のほか、健康診断結果の改善を目指す取り組みを通じて、社員に対する啓発などを行っています。健康診断などの重要な健康関連施策の結果は、人事部長から経営層へ適宜報告されています。また、労働災害を防止するため、法令で定められた作業区分に応じて作業主任者を設けるとともに、緊急時に対する対応手順を定めています。
 各委員会は、救命講習や防災体験講習の受講や、労働安全衛生に関する情報を部内展開することなどにより、全社的な意識の向上に努めています。
 海外の子会社も、職場環境向上のため労働安全衛生に関わる法令の遵守状況について内部監査を実施するなど、職場の安全衛生の維持に努めています。

※3 従業員代表
各事業所の社員の過半数を代表するものとして信任投票により選任され、労使協定の締結などを行う。
任天堂(日本)年間安全衛生推進計画
基本方針 法令を遵守し、職場の安全衛生活動に積極的に取り組み、教育、啓蒙を通じて、個々人の安全と衛生意識を高め、自立的な安全衛生活動を通じて、安全・快適な職場を形成します。
活動方針 ①安全衛生に関わる法令の遵守、②予防的な安全衛生活動の強化を柱に、年間を通して継続的に安全衛生活動を推進していきます。
重点施策
  1. 安全衛生管理体制の維持
  2. 予防的健康支援
  3. 作業環境の維持管理
  4. 安全衛生教育・行事
  5. 快適な作業環境の維持

任天堂(日本)

社員が安心して働けるように

 新型コロナウイルス感染症拡大への対応のために、社長を本部長とする災害対策本部を立ち上げ、社内や関係者に感染者が発生した場合の行動指針の作成や、事業活動と社員の安全を両立させるための計画を策定しました。社員が安心して働くことができるように、新型コロナウイルス感染症拡大への備えとして、すべての事業所において在宅勤務を取り入れ、職場における感染症予防対策を行いました。
 たとえば、感染拡大状況に応じて在宅勤務を実施し、光熱費や在宅勤務に必要な備品購入などを目的とした準備金を全社員へ支給しました。また、出社する社員に対しては、通勤手段や勤務時間を柔軟に変更できるように対応し、マスク配布やパーテーション設置など働く環境を整備しました。

米国任天堂

社員への新型コロナウイルス関連のサポート

 新型コロナウイルスの流行が始まった際、米国任天堂では、社員の健康と安全を最優先に考え、可能な社員は在宅勤務を実施するように推奨しました。在宅勤務に関するガイドラインに従い、スムーズに在宅勤務に移行することができました。州政府による企業活動や学校の閉鎖の義務付けを受けて、在宅勤務が困難な社員や、米国疾病予防管理センターによるガイドラインの「リスクの高い人」に当てはまる社員、または扶養家族の世話をする必要がある社員に対して、2020年を通じて柔軟な働き方を認め、給与の全額を支給しました。
 在宅勤務環境を人間工学上適切で効率のよいものにするために、モニター、キーボード、椅子、机、ルーターなどの作業関連機器の購入費用を補助したほか、2020年3月からは、携帯電話料金とWi-Fi料金を補助するための「データ給付金」を在宅勤務中のすべての社員に毎月提供しています。
 2021年には新しい給与継続オプションを導入し、育児や介護のための休暇と、新型コロナウイルス感染症による隔離、新型コロナウイルス感染症への罹患、ワクチン接種、ワクチンによる副反応に伴う休養などを理由とした休暇を区別しました。また、今後も柔軟なスケジュールを継続する予定です。さらに、ケアプロバイダー紹介サービスと提携し、子どもや高齢者、特殊なニーズに対応するケアを提供したり、個別指導を担当したりする専門家(ケアプロバイダー)の利用を可能にしたほか、普段の保育サービスが受けられない際に在宅あるいはセンターでのケアを提供する補助金付きのバックアップケアサービスを用意しました。

欧州任天堂(ドイツ)

社員への新型コロナウイルス関連のサポート

 欧州任天堂(ドイツ)では、新型コロナウイルス感染予防のため衛生対策に関する正しい行動を促すために、社員向けのガイドラインとマネージャー向けの情報を用意しました。また、新型コロナウイルス感染対策に関連する疑問に対応するために、部署横断のコロナ対策グループ(CRG)を設置しました。社内ネット上に専用ページを設置して、新型コロナウイルスについて社員に最新の情報を提供したほか、新型コロナウイルスに関する質問や疑問を受け付けたり発信したりするメールアドレスを作成し、重要なニュースや変更事項はメールで全社員に直接伝達するようにしました。
 また、ドイツでロックダウンが解除され、欧州任天堂(ドイツ)の社員がオフィスへの勤務を徐々に再開するようになった際には、ウェルカムバックギフトを配付しました。上司からギフトが渡されたため、チーム内の一体感を生み出すことができました。

欧州任天堂(ドイツ)

社員向けのメンタルヘルスサポート

 欧州任天堂(ドイツ)では、社員向けのメンタルヘルスサポートを提供しています。2020年には、メンタルヘルスケアプロバイダーから専門家のアドバイスや治療を受けたいと思う社員のために、ミュンヘンの疾病管理センターと契約を結び、社員向けのホットラインを用意しました。ホットラインはメンタルヘルスサービスを対象とし、追加のサポートとして専門家によるカウンセリングを受けることもできます。

任天堂オーストラリア

社員への新型コロナウイルス関連のサポート

 任天堂オーストラリアでは、新型コロナウイルス感染症の流行とそれに伴うロックダウンを受けて、さまざまな方法で社員をサポートしました。Covid Safe Planを作成して、出社する社員の体温チェックや消毒剤ステーションの設置、座席数制限やアクリル板設置などの食堂での感染防止対策などを実施しました。
 在宅勤務中のマネージャーは、チームメンバーとの関わりを保ち続けるために、チームメンバーとオンラインで定期的に顔合わせを行いました。また、多くの部門がカジュアル形式のアフタヌーンティーチャットを開催して社員同士が話す機会を設けたほか、マーケティングチームは料理本を作成して社内サイトで公開しました。
 ほかにも、マスクの作り方やメンタルヘルス、ワークライフバランスやフィットネスなどに関する情報や定期的なアドバイスを社員に提供しました。また、不安を感じた場合は友人、同僚、家族などと話したり、24時間年中無休の無料の社員支援プログラムを利用したりするように推奨しました。RU OK?デー(メンタルヘルスに関する認識を推進するための日)には、ギフトバスケットを全社員に送付しました。ロックダウンが解除された際には、会社に戻ってきた社員に対し、マスクなどが入ったウェルカムバックパックを提供しました。

心身の健康維持

 任天堂(日本)では、心身の不調を予防するためのサポートを充実させています。たとえば、社員一人ひとりが主体的に健康を維持していくことを支援するために、産業医・保健師による「健康相談室」を開設し、誰でも自由に心身の悩みや気がかりな点を相談できるようにしています。
 心の問題に対しては、産業医らによる面談やセルフケアの支援によるメンタルヘルス支援体制を整え、予防・早期発見に努めています。
 また、予防的な健康管理の強化を活動の柱の一つとし、生活習慣病予防健診等の受診率向上に向けた取り組みを継続的に実施しています。
 海外の子会社においても、社員の健康維持をサポートするさまざまな施策を行っています。

任天堂(日本)が実施している健康施策の一例
長時間労働者に対する面談の実施
 長時間労働による健康障がい防止のために、希望者に加え、時間外労働が一定時間を超える社員全員に対して調査表による健康チェックを実施し、産業医が面談を行う運用としています。産業医は、社員の健康障がい防止のために、本人および会社に対して適切な助言指導を行っています。
婦人科検診受診率向上に向けた取り組み
 婦人科検診で高い実績をもつ病院と法人契約を行い、時期や年齢に関わらず、優待価格で検診が受けられるようにしています。
メンタルヘルスケア
 ストレスチェック(こころの健康診断)を導入しており、社員のこころの健康状態を振り返る機会を設けています。結果に応じて、産業医もしくは提携している外部業者のカウンセラーとの面談を実施し、早期フォローに努めています。
 休職中の社員に対しては、産業医が定期的に面談を実施しています。また、復職1か月前には、通勤訓練や生活リズムの記録など、社員がスムーズに復職できるようなサポートも行っています。さらに、復職後にも、産業医による定期的な面談を行うことによるフォローや、時間短縮勤務制度などを設けています。
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防
 新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに関する情報を社内ネット上で案内し、社員の認識を高めるとともに、警戒レベルに合わせて対策を周知しています。
 また、海外渡航者に対しては、渡航先における衛生情報の提供を行っています。海外赴任者に対しては赴任前後に家族も含めて健康診断や感染症の予防接種を行っています。

米国任天堂

社員の健康の確保のために

 米国任天堂は新型コロナウイルス感染症の流行当初にオンサイトで行っていた健康関連サービスの大部分をオンラインサービスに切り替え、時間の経過とともに進化・充実していくオンラインでのサービスを社内ウェブサイト記事やメール、郵便を通じて従業員に継続的に告知しました。たとえば、社員全員がオンラインカウンセリングを無料で利用できるようにし、会社が提供する医療保険に加入している社員には米国任天堂の健康センター(CareATC)を通じて、一次診療、処方薬、理学療法、カウンセリング、コーチングなどのオンラインケアやメンタルヘルスサポートを受けることができるようにしました。これらのサービスの多くを、無料もしくは最小限の自己負担額で提供しています。
 さらに、在宅勤務が長期化する見通しとなった中で運動不足を解消できるよう、米国任天堂のフィットネスセンター(EXOS Fitness Center)は、ヨガ、瞑想などのグループでのオンライン教室や、オンデマンドビデオ講座などさまざまなオンラインサービスを提供しました。また、EXOSの4つの活動方針である、「マインドセット」「栄養」「運動」「回復」にフォーカスした、月に一度のウェビナーと課題の配信も行っています。ほかにも、CareATC、EXOS、ERG※4が協力し、社内の育児支援グループと社外の栄養士がヘルシーな料理を実演する動画を毎週配信しました。

※4 ERG (Employee Resource Groups)
共通の特徴や経験、趣味を持った社員が任意に集まってつくるグループ。社員同士の相互理解を促進し、社員のモチベーションを高めるための取り組み。

欧州任天堂(ドイツ)

社員の働きやすさ・機能性・環境への配慮を重視した新しいオフィス

 欧州任天堂(ドイツ)は2020年9月に欧州本社をフランクフルト市内で移転しました。移転にあたっての主要な目的を、社員の参画意識の向上、最新の機能性の実現、環境への配慮とし、その実行のために部署横断の複数の委員会を設立しました。たとえば、インテリア委員会が使用する材料や備品の選択を担当したほか、メディア委員会はビデオ会議システムなどのメディア機器を効率的に利用できるよう考慮して会議室をデザインしました。また、社員の声を集める専用のメールアドレスを設け、社員が感想や提案を伝えたり、質問したりすることによって移転に積極的に関与できるようにしたほか、社内ウェブサイトを使って移転に関する情報を定期的に社員へ発信しました。
 新本社はDGNB※5のゴールド認定の要求事項を満たすように設計され、漁網をリサイクルして作られたカーペットなど、環境面での持続可能性を考慮した備品を多く使用しました。

欧州任天堂(ドイツ)の新本社は、具体的には以下のような設備・機能を有しています。

  • サッカー場・卓球台・バレーボールやバスケットボールなどに利用できる多目的競技場
  • おもちゃや絵本、休憩・授乳に使える椅子などの備品をそろえた、子どもの面倒を見ながら仕事ができる親子用ルーム
  • Wi-Fiが使用可能な緑地やテラスエリア
  • フィットネスルーム
  • ユニセックス・バリアフリートイレ(すべての階に設置)
  • エネルギー高効率な最新式の冷暖房装置
  • 建物外部における日照防止パネルの設置や窓の開閉を可能にする設計
  • 高さを調節できるデスクなど、人間工学に基づく家具類
※5 DGNB
Deutsche Gesellschaft für Nachhaltiges Bauen(ドイツ持続可能建築協会)による建築物評価制度。環境への影響を低減しているかという観点のほか、費用対効果や不動産価値の維持などの経済的側面、室内の快適さや誰にとっても使いやすいデザインなどの社会的および機能的な側面などさまざまな側面から建築物の持続可能性を評価する。

欧州任天堂(ドイツ)

働きやすさ向上のための社員主導の取り組みを開始

 欧州任天堂(ドイツ)は、健康やパフォーマンスの促進、ストレス軽減や社員の満足度の向上を目指すための取り組み「Nintendo FIT」を推進しています。2021年1月に立ち上げたこの取り組みには、さまざまな部署の社員がボランティアとして参加しており、「現状認識をもとにした活動を行う」「社員の参加」「すべての社員への機会均等」という3つの理念に基づいて活動を行っています。その理念に沿って、仕事への意欲の向上、業務に伴う疾病の防止、欠勤の低減、会社との関係強化、職場の雰囲気の向上などを目標とする施策や活動を開始しています。細かいニーズを分析し、課題を見つけ出したうえで活動を計画し、すべてのグループ、ジェンダー、年齢、その他特別なニーズを考慮した解決策を提示し、欧州任天堂(ドイツ)の組織運営にNintendo FITを組み入れることで社員へのサポートを推進していきます。具体的には、社員に対して、社内ウェブサイトやニュースレターで新型コロナウイルス感染症への理解を呼びかけるとともに、運動や、瞑想のようなメンタルエクササイズ、バランスのとれた食事を通じて、どのようにストレスを回避し軽減するかについての情報発信を開始しています。さらに、健康に関するさまざまなトピックについての講義や、外部のフィットネスコーチによるオンライン支援プログラムの提供も検討しています。

任天堂オーストラリア

オフィスのリノベーションによる職場環境の向上

オフィスのリノベーションによる職場環境の向上

 2020年4月から9月にかけて、任天堂オーストラリアのメルボルン本社オフィスの改修を行いました。このリノベーションでは、社員の健康、アクセシビリティや環境面などに配慮しました。オフィスのリノベーションによって、社員にとってより快適なワークスペースにつくり替え、オープンスペースを増やしたほか、新しい備品をそろえ、快適な座席レイアウトを実現しました。さらに、オフィス内に観葉植物を多く設置して雰囲気の向上を目指しています。建物内のアクセシビリティの向上も重視し、エレベーターや、障がいを持つ方に対応した設備を備え付け、社員や来客にとって利用しやすい建物を目指しました。またこのリノベーションでオフィスの環境負荷を低減するため、空調の効率性を向上する外窓用のソーラーフィルムや、人がいない時に自動的に消える照明の設置など、オフィスの環境パフォーマンスを向上させています。新型コロナウイルス感染症に伴う出社制限が解かれた際には、フレッシュな職場環境で社員を迎えたいと考えています。

欧州任天堂(ドイツ)

楽しみながら健康維持

 欧州任天堂(ドイツ)の社員たちは、さまざまなイベントに参加しています。
 2019年に欧州任天堂(ドイツ)は、自転車通勤を呼びかける「Bike to Work Day」を開催しました。環境委員会が、環境保護に積極的に関わる機会を社員に提供するために企画したこのイベントでは、社員の健康や労働安全衛生についても取り上げられました。
 無料のバイクチェックや、VRシミュレーター、靴の滑りやすさチェック、ヘルメットの正しいつけ方講習、電動自転車を使った障害物コースやブレーキ訓練、ペダル漕ぎでのスムージーづくりなど多種多様なアクティビティが用意されたほか、この日自転車で通勤した全社員を対象にした抽選会も行われました。
 このほかにも、同じく2019年には、ランニングイベント「J.P. Morgan Corporate Challenge」のフランクフルト大会に、欧州任天堂(ドイツ)の社員も参加しました。このイベントは、チームワークをテーマに掲げており、参加者一人につき2ユーロが、ドイツの若手アスリート支援基金や若手パラアスリートを支援する団体に寄付されます。欧州任天堂(ドイツ)からは192人が参加し、フランクフルトの街での5.6kmのランニングに挑戦しました。イベント後には夕食会も開かれ、参加者たちは熱狂的で連帯感あふれる一日を過ごすことができました。

任天堂イベリカ(スペイン)

健康維持を目指した取り組み

 任天堂イベリカ(スペイン)のCSR委員会は、社員を健康に保つための取り組みに注力しています。たとえば、社員の健康促進に役立ててもらうため、イントラネット上に安全衛生に関する情報を掲載するページを設けています。このページでは、医療保険情報のほか、身体に負担の少ない座り方などの参考情報や、健康促進に役立つイベント情報が閲覧できます。このページで紹介したマラソンイベントには、8名もの社員が参加し、10キロメートルを走りました。社員からは、このページについて、健康的な生活をおくるきっかけや気付きが得られるという声が寄せられています。また、2016年10月からオフィスの中でビスケットやパン、バターなどの代わりの食べ物として果物を用意することで、ヘルシーな食生活を目指しました。
 各月の最初の金曜日は、10㎏の季節の果物をオフィスに用意しています。この取り組みは好評で、今後もCSR委員会が食生活の意識を高めるための取り組みを継続的に実施する予定です。