獣の呪い

人が獣になる。大陸でまことしやかに囁かれている「獣の呪い」。
「獣の呪い」にかかった人間は、体のどこかに何かの紋章のような“あざ”が現れ、時とともに獣と化し、ついには二度と人間の姿に戻れなくなるという。
しかし、その多くは未だ謎のままであり人々の間ではその実在すら怪しまれていた。
だが、統合暦511年、事件は起こる。王都ラダマンチェスでの「収穫祭」において巫女セレスが突如狂乱したのである。
居合わせた者の証言によれば巫女はまるで獣か怪物のような姿に変貌していたという……