職種紹介

理工系の仕事コーポレートIT

はじめに:理工系(ネットワーク)の
業務関係について

理工系(ネットワーク)には、主にお客様向けのサービス・システムの開発・運用を行う「ネットワークサービス開発」と、主に社内向けのサービス・システムの開発・運用を行う「コーポレートIT」の2種類が存在します。どちらも、Webやネットワークに関するIT技術を活用して業務を行うという点で共通しており、さまざまな業務領域で協働することがあります。業務概要図を通して、各業務の関係性や業務の内容をご説明します。

コーポレートITとは?

当社には開発、製造、販売、人事、経理、財務、総務など、さまざまな業務がありますが、それらの業務を行ううえでは業務を直接的に担うシステムに留まらず、社内でのコミュニケーション・情報流通を円滑に行うためのシステム、ネットワークやサーバーインフラ、PC等の端末機器などが必要となります。

コーポレートITは、さまざまなIT技術を活用することにより業務の効率化、高度化、利用者である社員への快適な業務環境の提供を進め、当社ビジネスを支えていく重要なポジションです。

コーポレートシステム開発

コーポレートシステム開発とは?

会計、販売、製造、財務、貿易、ライセンス管理のための社内基幹システムや社内情報共有システム、コーポレートサイト等の開発・運用を行う業務です。さまざまな社内部門の担当者や社外協力会社の方と話をしながら検討することもあるため、説明力などコミュニケーション能力が求められます。

任天堂におけるコーポレートシステム開発の役割

任天堂のビジネスをグローバルに展開するためには、さまざまな業務基幹システムや情報システムが必要になります。具体的には、会計、販売、製造、財務、貿易、ライセンス管理業務のための基幹システムやお客様にご購入いただいた当社製品の修理受付システム、ニンテンドーeショップ、スマートデバイスなどのデジタルサービスに関わる会計・ロイヤリティ支払いシステム、各国にあるコーポレートサイトや社内の情報共有を目的とした社内ポータル、出張などの経費精算システム、日報、勤怠管理、その他日常業務で使用するさまざまなシステムがあり、利用者の業務効率化のために、これらを開発・運用しています。開発はJavaによる内製開発、パッケージ、SaaSなどの中から、要件に応じた最適な選択を行い柔軟に進めます。

コーポレートネットワーク/インフラ構築

コーポレートネットワーク/インフラ構築とは?

社内ネットワークやサーバー、ストレージ等のITインフラの設計、構築、運用、保守を行う業務です。ネットワークに接続して業務を行ううえで、安定した高品質なネットワークおよびサーバー環境が維持されていることは非常に重要となります。

任天堂におけるコーポレートネットワーク/インフラ構築の役割

製品開発、営業、事務管理など任天堂のあらゆる業務を行ううえで、安定した高品質なネットワーク環境と膨大な情報を管理できるサーバーは欠かせません。そのようなネットワークとサーバーを構築、運用するうえでは、ネットワークやサーバー、Linux、WindowsのOSなどに関する豊富な知識が必要となります。

これらの知識を活かして、社内の基幹ネットワークやインターネット接続環境の構築・運用、社内情報システム、ゲーム開発に利用するサーバーインフラの構築・運用などを行います。

ネットワーク機器に合わせて使用するツールはさまざまです。

PC環境構築/サポート

PC環境構築/サポートとは?

社員が利用するPCおよび機材のキッティングや保守、社員からの問い合わせに対応する業務です。PC、周辺機器、Windows/macOSやツールに関する幅広い知識や、相手の要望を理解し適切な対応ができるコミュニケーション能力が必要となります。

任天堂におけるPC環境構築/サポートの役割

任天堂の多くの社員にはPCが一人一台以上割り当てられています。そのPCの選定やセットアップ作業、Office製品の管理・サポート、ウィルススキャンやIT運用管理ツールの導入、機材の管理や手配、トラブル時の対応などを行います。また、会議室に設置されたTV会議システムの運用管理、チャットツールの運用・サポート、社外から接続するためのリモートアクセスツールの導入などを行います。

社員からの問い合わせ対応も行い、PCトラブル時にはできる限り業務への影響がないようにし、改善案や相談をもとに社員ひとりひとりにとって快適な環境作りを進めます。

PC設定作業効率化のために、独自でツールを開発し運用しています。

生産関連システム開発

生産関連システム開発とは?

任天堂ハードウェア製品(Nintendo Switch等)の生産準備、製造、出荷までの一連の業務で発生する、製造に必要な情報を管理・活用するためのシステムの開発を行います。

製品の製造には

  • 組立手順や検査手順を記したドキュメント等の製造仕様データ
  • 製造履歴情報や品質状況などを含む、製品のトレーサビリティデータ

など、さまざまな情報の取り扱いが必要です。
それらの情報をタイムリーに共有・活用するためのIT環境を構築します。

システム開発にはサーバー・ネットワーク(例:Linux,AWS)やプログラミング言語(例:Java,Python)、データベース等の知識が必要です。新しい技術を取り入れながら、各要件に沿った生産に必要なシステムを構築します。

任天堂における生産関連システム開発の役割

任天堂はパートナー企業に生産を委託する「ファブレス型」の生産体制をとっており、パートナー企業とのタイムリーかつ確実な情報共有が欠かせません。
社内の設計部門や製造部門、パートナー企業との密接な情報共有のため、製品の生産に必要な情報を統合的に管理するためのシステムを構築・運用しています。

また、製品の膨大なトレーサビリティデータを収集し、製造で何か問題が発生した場合に素早く調査・分析を行うためのシステムや、お客様がニンテンドーeショップ等のネットワークサービスに接続する際に必要となるデータを製品内部に書き込むためのサーバーシステムの開発を行います。

お客様の期待に応える品質の製品を生産するためにさまざまなITシステムを活用し、任天堂ならではのモノづくりを支えています。

収集したトレーサビリティデータの検索システムの開発画面です。膨大なデータから必要なデータを素早く検索できるよう創意工夫を重ねます。

コーポレートITセキュリティ

コーポレートITセキュリティとは?

会社全体に対して情報システムのセキュリティ対策、ポリシーの策定、教育を行う業務です。
世界中で日々発見・報告されるセキュリティに関する情報をキャッチし、事業形態に即した形でのセキュリティ施策の企画・実行能力が求められます。

任天堂におけるコーポレートITセキュリティの役割

お客様向けのサービスはもちろんのこと、社内で利用されるサービスについても、安全に提供する必要がありますが、業務効率や生産性が下がらないように社内各部門と連携しながらセキュリティポリシーの策定やセキュリティシステムの導入などを行います。
また、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の主幹メンバーとして、情報セキュリティポータルの運用やeラーニングの実施を行い、社員全体のセキュリティの教育や意識の向上にも貢献しています。

コーポレートITに求められること

任天堂はエンターテインメントを事業とする会社です。ゲーム機やゲームソフトを開発・製造しグローバルに販売しており、昨今はネットワークを活用したデジタル販売、スマートデバイスでのビジネス展開も進めています。

任天堂の事業を円滑に進めるには、ビジネスに合わせた基幹システムや情報共有システム、安定した社内ネットワークやサーバー、メールやチャットシステムなどのコミュニケーション基盤、快適なPC作業環境が必要不可欠となります。 これらを実現するには、システムへの深い理解に裏付けされた確かな技術力を持ち、社内、社外の多くの人と関わる中で相手の事情も理解しながら適切な解決策を見出し、円滑に業務を進めるコミュニケーション能力が求められます。

↑