職種紹介

理工系の仕事機構設計

機構設計とは?

機構設計業務とは、製品コンセプトに応じて、必要な機能を実現する形状や構造などを設計する仕事です。目で見るもの、手で触れるもの、耳で聞くものなどの実現のために設計を行い、試作品にて評価検証を繰り返し、製品を作っていきます。

任天堂の機構設計業務には、「筐体・機構設計」「ユーザビリティ設計」「機構部品開発」「冷却システム設計」「製品評価検証」などの業務があります。

筐体・機構設計

筐体・機構設計とは?

筐体・機構設計は、見て、触れることのできる全ての部分を製品として実現していくことが業務となります。必要となる機能部品を筐体内部に配置し、可動部分の形状・構造などを設計します。信頼性や安全性、組立てやすさなども考慮しながら設計を行います。

任天堂における筐体・機構設計の役割

任天堂における筐体・機構設計業務は、その製品をご使用いただくお客様のことを想像しながら、形状や構造を創造していく仕事です。

3D CADを使用して設計し、CAEを用いて検証して製品の魅力に直結する多岐にわたる課題を解決していく非常に重要な業務となります。設計担当者は製品の機能検討段階から深く関わり、機能や構造の提案をしながら仕様を固めていきます。設計を進めて行く中では、デザイナーや電子回路設計者と協力し、提案や議論を重ねて最適解を目指して試行錯誤をしていきます。3Dプリンターなどを用い、プロトタイプを作成して確認しながら、製品を形づくっていきます。限りある時間の中で効率よく、かつ粘り強く設計を進めていくために、3D CADやCAE、ロバスト設計などの技術を用いて課題を解決していく専門能力が求められます。また、関係部門や製造委託先との密なやりとりが必要となり、柔軟な発想力やコミュニケーション能力も求められる職種です。

このようにして完成した商品をご使用いただいたお客様の声を聞き、次につなげていくことまでが我々の仕事となります。

  • 3Dプリンターなどを用いて多くのプロトタイプを実際に作り、さまざまな検証を実施していきます。
  • CAEの結果を確認し、相談しながら設計を進めていきます。

ユーザビリティ設計

ユーザビリティ設計とは?

ユーザビリティ設計とは、お客様により快適に製品を使用していただくための設計のことです。実際に設計したものを使って繰り返し確認しながら作りこんでいく業務となります。

任天堂におけるユーザビリティ設計の役割

快適な体験を実現するために、任天堂では「持ちやすさ」「触り心地」「操作感触」などを実際に体験を通して作りこんでいき、設計に反映させます。

任天堂の製品は、世界中の子供からお年寄りまで幅広い年齢層の皆様にご利用いただいております。そのため、多くの方々に満足な体験をしていただけるユーザビリティの設計がとても大切になります。
世界中のお客様に快適な体験を提供するためには、色々な使い方を想定し、3Dプリンターなどを用いて実際に体験しての検証を繰り返し、設計の完成度を高めていきます。

設計検証は、デザイナーやゲームソフト製作者と連携しながら行います。検証の過程で改善の余地が見つかれば、開発終盤であっても諦めずに粘り強く改善していきます。このようなユーザビリティ設計のこだわりから任天堂が提供する体験は生まれており、設計者のアイデアや工夫が「使い勝手」や「使用感」に繋がる、やりがいのある職種です。

  • 実際のゲームプレイを通して使い勝手を追求していきます。
  • さまざまな検証を通してリングコンが完成しました。

機構部品開発

機構部品開発とは?

製品の魅力を最大限に引き出し、最適な構造や形状、質感に落としこむためにはコネクタや入力用スイッチなどの機構部品をその製品専用に新規開発する必要性が生じることがあります。そのような場合に、その部品に求める性能を整理し、必要な耐久性、コストを考慮しながら、製品全体が最適となるように機構部品を開発し作りこんでいく業務となります。

任天堂における機構部品開発の役割

任天堂のモノづくりにおいても、製品の魅力を最大限に発揮し、お客様により良い体験を提供するために専用の機構部品の開発が必要となる場合があります。
たとえば、Nintendo Switch本体とJoy-Conの接続のために専用コネクタ開発を行い、Nintendo Switchの特徴である「いつでも、どこでも、誰とでも」の実現に貢献しました。筐体部品では、ゲームカードとゲームカード用コネクタは専用機構部品となっており、製品の魅力を引き出すために開発を行いました。

これら機構部品開発業務においては、さまざまな部品の仕組みや性能の正しい把握と、最新の技術動向への理解が不可欠です。また、「関係者とコミュニケーションを取りながら考え抜く力」「形や機能を1から考えて新しいものを生み出す発想力」などが求められる職種です。

  • Nintendo Switch本体とJoy-Conを接続するコネクタを専用に開発しました。
  • Nintendo Switchのゲームカードとコネクタも任天堂専用部品です。

冷却システム設計

冷却システム設計とは?

冷却システム設計では、システム全体の発熱量を見極め、適切な放熱システムを選択することが重要となります。SoCやメモリの高性能化に伴い、電子部品の発熱量は増加し続けており、放熱設計の重要性・難易度は年々高まっています。冷却システム設計は製品の性能やサイズを決定する大きな要素となるため、開発の早い段階から設計を開始する必要があります。

任天堂における冷却システム設計の役割

任天堂では、製品の性能や機能を検討する段階から、電気・電子設計やシステムソフトウェアの担当者と連携して、性能と熱の最適なバランスを考慮しながら冷却システム設計を進めていきます。

ある程度の消費電力が把握できた初期段階で簡易シミュレーションを実施し、製品の仕様を決定する段階ではCADモデルを用いて詳細な熱流体解析と入念な実験を行い設計の妥当性を見極めています。そして、試作品で熱実験を行い、設計に問題が無いことを確認します。また、システムソフトウェア担当者と連携して熱制御の微調整などを行って最終的な冷却システムを完成させます。

このように、製品の性能に大きく関わる重要な業務を、熱流体解析と実験に関する高い技術で遂行していくことが求められる職種となります。

  • 熱流体解析ソフトを用いて、熱の流れを可視化し、開発の初期段階から設計の詳細を詰めて行きます。
  • 冷却システムに必要な、ファンやヒートシンクなどの部品も専用に設計します。
  • 試作品を用いての熱評価で設計の妥当性を確認します。

製品評価検証業務

製品評価検証業務とは?

製品評価検証業務とは、お客様に安心して遊んでいただける製品であるかを安全性・信頼性の観点から確認する業務です。想定されるユースケースに対して評価試験を実施し、問題があれば設計部門へフィードバックします。また、発売後の製品について、市場の動向を注視し、製品改良の余地があれば改善を行なうなど、日々品質向上にも努めています。

任天堂における製品評価検証業務の役割

任天堂の製品は、小さいお子様はもとより、幅広い年齢層のお客様に遊んでいただくため、様々なユースケースが想定されます。

製品評価検証業務では、それらのユースケースを専用の試験機を使用して評価検証し、落としても容易には壊れない任天堂製品のハードウェア品質を確保する役割を担っています。

評価検証で問題が見つかればすぐに設計部門へフィードバックするとともに、早期に対策を進めるために具体的な設計変更の提案をすることもあります。評価検証で問題がないと判断した製品は世界中のお客様に届くことになりますので、責任は重大ですが、その分やりがいがあります。

多彩な製品のひとつひとつに対して、妥協せずにこだわりを持って評価検証業務に取り組むことがお客様の驚きや体験を守ることにつながります。

  • ボタンの耐久性を確認する打鍵試験
  • ケーブルの耐久性を確認するための屈曲試験

機構設計に求められること

任天堂の製品は筐体・機構設計技術、ユーザビリティ設計技術、機構部品開発技術、冷却システム設計技術、製品評価検証技術など機構設計業務の様々な技術力に支えられ実現しています。

機構設計開発者は、プロジェクトの初期段階から深く関わり、機能の提案・検討から設計、モデリング、製品の評価検証まで魅力ある商品を作るうえで非常に重要な役割を担います。そのため、設計者一人が担当する範囲が非常に大きく、関わる人が多いのも任天堂の大きな特徴であります。自分が設計・評価検証したものが商品となり、発売され、街中でお客様が遊んでいるシーンなどを見かけることもあります。

このように機構設計という業務は、責任とやりがいが伴う業務です。常に責任感を持ち、高い技術と発想力、情熱を持って商品や課題と向き合う姿勢が必要不可欠な要素となります。

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